MCTオイルとは
MCTオイルとは、中鎖脂肪酸(Medium-Chain Triglycerides)を主成分としたオイルのことです。中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸よりも消化吸収が早く、身体に取り込まれやすい性質があります。
MCTオイルは、ココナッツオイルやパーム核油などの食品から抽出されることが多く、エネルギー源として利用されます。身体に取り込まれたMCTオイルは、肝臓で代謝され、燃焼されやすいエネルギーとなります。そのため、ダイエットや運動効率アップのために利用されることがあります。
また、MCTオイルは脳の機能改善にも効果があるとされています。特に認知症の治療に利用されることがあります。
MCTオイルを摂取する際に注意すること
摂りすぎには注意が必要です。MCTオイルにはカロリーが含まれており、過剰摂取は肥満の原因となる可能性があります。また、腸の運動を促進するため、大量に摂取すると下痢などの副作用が現れることがあります。適量を守って摂取するようにしましょう。
ダイエット目的でMCTオイルを食事に取り入れている方で、唐揚げにMCTオイルをかけて食べているという事がありました。「ダイエットにいい!」「油で痩せる!」などのキャッチコピーだけを見て取り入れるのは危険です。
MCTオイルはエネルギーとして利用されやすいという性質を持っているけれど、他の脂質と同じで1gあたり9kcalのエネルギー量を持っているのよね。MCTオイルを含めた1日の脂質の摂取量を守った上で食事に取り入れないとすぐに脂質過剰になってしまうわよ。
MCTオイルの使い方
MCTオイルは、料理や飲み物に加えて摂取することができます。
以下にMCTオイルの使い方をいくつか紹介します。
- コーヒーに入れる:MCTオイルはコーヒーに入れることで、コーヒーの風味を損なわずに摂取する事ができます。一般的には、1杯のコーヒーにつき、大さじ1杯程度のMCTオイルを加えます。
- サラダドレッシングに使う:サラダドレッシングにMCTオイルを使用することで、エネルギーとして利用されやすい油を補給することができます。MCTオイルを、醤油や酢と混ぜてドレッシングを作ることができます。
- スムージーに入れる:MCTオイルは、スムージーに入れて摂取することができます。果物や野菜と一緒にブレンドして飲むと、満腹感も上がります。
MCTオイル、と聞くと真っ先に腎臓病の療養食を思い浮かべてしまうけれど、健康な人でも正しい使い方で食事に取り入れると良いことがたくさんあるわね。
私はサラダにドレッシングの替わりに岩塩とMCTオイルをかけて食べているけれど、癖のない油なので美味しいですよ。
MCTオイルは加熱調理にも使えるの?
MCTオイルは、一般的には発煙点が低いため炒め物や揚げ物といった直火に掛けるような加熱調理には向いていません。温かい料理にかけて食べる、シフォンケーキなどに使用する油脂類の代用として入れる、といった直火にかけない使用方法でしたら問題ありません。また、カップラーメンの容器のようなスチレン系樹脂のものを溶かしてしまう性質があるのでカップラーメンに入れる際は容器から移して使用するようにしましょう。
ケトジェニックダイエットにMCTオイルを活用する
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエットは、低炭水化物、高脂質、適量のタンパク質の食事を基本としたダイエット方法です。この食事方法によって、体内の炭水化物をエネルギー源とする代謝から、脂肪をエネルギー源とする代謝に切り替えることができます。
このダイエット方法では、摂取する炭水化物の量を極力減らすことが求められます。炭水化物を摂取すると、体内のインスリン分泌が増加して、エネルギー源として炭水化物を使うようになります。一方、炭水化物を極力減らすことで、体内のインスリン分泌が抑制され、脂肪をエネルギー源とする代謝が優位になります。
ケトジェニックダイエットは、体重減少だけでなく、糖尿病や認知症、癌、不眠症などの病気の予防や改善にも効果があるとされています。
ただし、このダイエット方法は健康な成人向けであり、特に妊娠中や授乳中の女性、子供、高齢者、その他健康に不安がある方には適さない場合があります。
ケトジェニックダイエットに推奨される食品
- 高脂質食品:アボカド、ナッツ、種実類、オリーブオイル、ココナッツオイル、MCTオイル、バターなど。
- 適量のタンパク質食品:鶏肉、豚肉、牛肉、魚、卵など。
- 低炭水化物食品:緑黄色野菜、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、レタス、キュウリなど。
- 炭水化物を含まない飲料:水、コーヒー、紅茶、ハーブティーなど。
まとめ
- MCTオイルはエネルギーに変換されやすい中鎖脂肪酸が主成分。
- MCTオイルは加熱せずに生で食べることがポイント!
- MCTオイルを取り入れる時は一日の脂質摂取量をオーバーしないように気をつけよう。
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